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柳の渡し

e0027345_17201958.jpg私どもの蔵のある奈良県吉野町の六田(むだ)という場所は、周りを山々に囲まれた谷間の町です。吉野川をはさんで川沿いを道が通っています。
昔から川を渡る交通手段として川の流れの揺るやかな場所には、「~の渡し」と呼ばれる船の乗り場が作られてきました。

当蔵のある六田にも柳の渡しと呼ばれる渡し舟の乗り場がありました。ちょうど蔵の横に大きな枝垂れ柳の木があり、そこが目印となっていたようです。また対岸にも柳の木があり、その柳を結ぶように渡し船が行き来していたそうです。
実際の対岸の柳の木は現在の位置より川上にあったようで、昭和34年の伊勢湾台風時に流されて植えなおされたものだそうです。

e0027345_17181284.jpg現在は美吉野橋がかかっており、そのたもとに説明書きが立てられています。
柳の渡しの他にもこのような渡しが幾つかあったようで、川下には「椿の渡し」、川上には「桜の渡し」があり現在は橋がかかっています。

またこの辺りは、役行者(えんのぎょうじゃ)が開いたとされる熊野への奥駆け修験道75箇所の行場の最初の行場で、修験者の水垢離場(水を浴び身体を清める場)となっています。
そのため修験者や花見客など吉野山へ行く際の通り道となっており、川越をしてきた人々の宿場町として賑わっていたようです。

現在に至ってもこの橋の上から川下を望む夕焼けの景色がとても美しく、この場所で人々が足を止め、くつろぎたくなる気持ちが伝わってくるように思います。
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by hanatomoe | 2006-09-07 01:49 | 吉野の史跡紹介

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